~MORTEX(モールテックス)について~
※フリックで画像が切り替わります。
ビフォー・アフター
施工内容
前記事でMORTEX(モールテックス)テーブル依頼をご紹介させていただきました!
今回は、MORTEX(モールテックス)の材料の種類や、場所・仕様によって異なる保護剤のご紹介です☆
~MORTEX(モールテックス)の製品~
モールテックスはセメントと石灰など21種類の鉱物成分からなる主材『モールテックスカラー2N』と高性能アクリル樹脂を含む混和剤『ビールクリル2』と顔料(カラー材)を配合した材料で施工していきます。
基本的に『モールテックスカラー2N』の骨材0.8mm経を2層塗りして仕上げますが、意匠的使用のみでもっと細かい主材を使用することもあります。
~仕上げの種類~
モールテックスの仕上げは2種類あります。
・アセッコ塗り・・・1層目を塗り付けた後、8時間以上乾燥させてその上から2層目を上塗りして仕上げる施工方法。
①プライマー塗布(接着剤)
②塗り付け(1層目)8時間以上乾燥
③塗り付け(2層目)
・フレスコ塗り・・・1層目を塗り付けた後、半分ほど乾燥してきたころを見計らい、2層目の材料を1層目に擦り込んで滑らかな表面に仕上げる施工方法。
①プライマー塗布(接着剤)
②塗り付け(1層目)半分ほど乾燥
③塗り付け(※2層目)追っかけ擦り込み
≪フレスコ塗りでの注意点≫
※フレスコ塗りは1層目の材料と2層目の材料が混ざり合い、とても滑らかな表面になりますが、混ざり合うことで強度が出ず”1層”とみなします
モールテックスは基本的に2層塗り・2mm以上の厚みが基本となりますので人が歩く床等の強度が必要になる場所、シャワールーム等の防水性が必要な水回り周辺には使えません!
強度・防水性が必要な場所で意匠性も高めつつ、フレスコ塗りをする場合は次のように施工します。
①プライマー塗布(接着剤)
②塗り付け(1層目)8時間以上乾燥
③塗り付け(2層目)半分ほど乾燥
④塗り付け(※3層目)追っかけ擦り込み
~保護剤(汚れ防止剤)の種類~
保護剤は汚れを防止するものです。
保護剤自体には防水機能はなく、モールテックスの塗り付けた層にあるので防水性では保護剤を塗っても塗らなくても大丈夫です。
ですが、汚れ防止剤を塗らなければ基本的にシミや汚れが表面に付いて、取れなくなる場合があります。
せっかくきれいに仕上がっている表面が汚れてしまうのは嫌ですよね(´-ω-`)
保護剤には『オイル系』『ニス系』の2種類があります。
≪ オイル系の特徴・種類 ≫
オイルの浸透系保護剤は表面に”膜”をつくらないため、手触りなどの質感が変わりません。
触り心地や見た目・質感を生かしたい場合は浸透系保護剤(オイル系)を使用するのがおすすめです☆
ただ、”浸透性”なので日が経つにつれて効果が薄れていきます。ある日突然汚れが染みついてしまうことも…(´・_・`)
年に数回程度塗り替え(メンテナンス)が必要なものもあります。
フィニッシュSA
➩天然石鹸をつくるためのオイルに疎水剤を添加した汚れ防止剤。
・天然素材で屋内のみ使用が可能
・若干濡れ色に変化
・メンテナンスは毎日の日常的な手入れをすることで防汚効果が高まります。
(例)壁や天井、汚れをあまり気にしない場所での使用。
オイルOH
➩天然オイルに撥水・撥油成分を含む硬化剤を混合させた汚れ防止剤。
・天然素材で屋内に使用が可能
・表面に光沢を与え、濡れ色に変化
・メンテナンスは年に2~4回程度塗り替えが必要
(例)住宅の床、壁、テーブルなど
レペルオイル
➩屋外で使用しても紫外線によって黄変せず、天候の変化によって影響を受けない高性能素材を主成分とする汚れ防止剤。
・屋内外に使用可能
・撥油性で長期間(数年間)にわたる性能維持
・濡れ色にならない
(例)住宅の床、壁、テーブルなど
≪ オイルOH・レペルオイルを塗る際の注意点 ≫
『オイルOH』『レペルオイル』は普段選ばれやすい保護剤になります。
そこで注意しておきたいのが”塗った後の色の変化”です。
↑この写真、実は同じ顔料(カラー材)で仕上げているんです!!
左が『レペルオイル』
右が『オイルOH』
塗布するオイルによって濡れ色になったり、色合いが全然違ってきてしまいます。
オイルの塗り直しはできませんので、ご依頼の際は事前に確認することをオススメします!
≪ ニス系の特徴・種類 ≫
ニスは造膜系保護剤で”膜”をつくり、ほぼすべての汚れに対応できます。
オイルのような浸透系の保護剤と比べて、一度塗布すればメンテナンスの必要がありません。(傷がついた場合は再施工)
モールテックスの上に”膜”をつくるので、ニス系のトップを塗った質感になり、手触りや見た目・質感が変わってしまいます。
ビピュール
➩脂肪族成分、水、特殊補填剤を主成分とする2液性のニスで、ツヤあり・ツヤなし・ツヤ消し(半艶)の3種類があります。
・屋内のみ(2日間にかけて2回塗り)
・弱酸性成分、溶剤、石油精製剤・油に対する耐性
・透明で黄変しない
(例)床、壁、浴室・洗面台などの水回りなど
ポリタン
➩脂肪族ベースの2液性の溶剤系ポリウレタン・ニス。
・屋内のみ
・透明で黄変しない
(例)床、壁、作業台など
~ワックス材~
ビールワックス
➩天然植物オイルと蜜蝋をベースとしたワックス。基本的にオイル系と併用することでより深みが出たり、効果が高まります。
・屋内のみ
・表面に光沢を与え、機能を長持ちさせる
・年に3~6回程度塗り替え
(例)オイル系と併用のもの、木などの表面保護
≪ MORTEX(モールテックス)を施工する・依頼する際に気を付けていただきたいこと ≫
MORTEX(モールテックス)施工はその独特の性質と施工工程が複雑なため、講習を受けた施工店や職人のみしか取り扱えません。
MORTEX(モールテックス)に限らず、左官材料で仕上げる施工は職人が手掛けるものですので全く同じものはつくれません。
職人によっては仕上がりも変わってきます。
また、モールテックスは基本的に塗り直しや補修ができません。
保護剤を塗布後の塗り直しや補修は1層、2層と施工した面を剥がして全て塗り直しになります。
保護剤を塗布前でも上から塗り重ねることは可能ですが、塗った面が厚くなりすぎて割れてしまったり機能が発揮されないなどの施工不良につながりますので塗り重ねは行えません。
近年、講習を受けていない施工業者の施工に関するクレーム・ご相談が多数寄せられています。
MORTEX(モールテックス)は複雑な施工工程のため施工に日数がかかり、一般的な左官材料と比べると費用もかかります。
『イメージと違う』『こんなはずじゃなかった』『施工不良なのに塗りなおせない…』
そうならないためにも、しっかり実績のある業者に依頼することが大切です。
山悠工業(株)はしっかり講習を受けております。施工実績画像をページ上に記載しておりますのでご確認ください。
施工前には仕上がりのサンプル作成を行い、基本カラーだけでなくグラデーションカラーやオリジナルカラー等、お客様のご要望・イメージにお応えできるようしっかり打合せを行ってから施工しています。施工に関するお問い合わせやご依頼等お気軽にお問い合わせください。
備考
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